市立病院済生館(以下、済生館)は、明治7(1874)年に「山形県公立病院」として開院してから今年で150周年を迎えました。この150年の主な出来事を振り返りながら、将来を見据え発展していく病院を目指します。
▽地域から愛され信頼される病院を目指して
済生館病院事業管理者 貞弘光章
済生館の設立は150年前の明治期までさかのぼります。公立病院としての開設、その後の三層楼(現在の郷土館、重要文化財)の落成、三条実美太政大臣による「済生館」の命名、オーストリア医師のローレツ博士の招請などの輝かしい歴史を刻みつつ、この七日町の地で地域住民の方々のご支援とご協力を頂戴しながら、医療を提供してまいりました。
昨今は、新興感染症や災害などの有事への対応、救急医療、医療の質の担保と向上、地域医療機関との連携強化など、医療機関への期待は多岐に及んでいます。
150年の歴史と先人たちの努力に敬意を表しつつ、「健康医療先進都市の拠点病院」そして「地域から愛され信頼される病院」として新たな課題へも引き続き尽力してまいります。今後とも済生館をよろしくお願い申し上げます。
▽150年の歴史を未来につなぐ
開設者 山形市長 佐藤孝弘
済生館は、前身の「山形県公立病院」が明治7年に開院して以来、今年で150周年を迎えました。健康と命を守る砦として、長きにわたり地域医療の中核を担ってまいりました。先人の尽力に敬意を表するとともに、これまで済生館を支えていただいた地域の皆さまをはじめ、関係各位に深く感謝を申し上げます。
山形市は、「健康医療先進都市」の実現を目指しておりますが、コロナ禍などを経て、基幹病院である済生館の役割は一層重みを増しています。そうした中、医療技術の進歩、疾病構造の変化などに対応し、将来の医療ニーズに応えるとともに、中心市街地活性化の一翼を担うため、現在、新病院の整備に向け準備を進めております。
これまでの実績と信頼を大切にしながら、未来に向け、市民の皆さまにさらに愛される病院を目指してまいります。
【創立150周年記念行事】
〇創立150周年記念式典
とき:10月3日(木)
ところ:山形グランドホテル
〇パネル展「済生館150年の歩み」
ところ:済生館1階フロア
※日時等詳しくは、済生館ホームページへ。
【主な沿革】
〈明治〉
7年 1月 「山形県公立病院」として開院
12年 1月 本館三層楼落成 太政大臣 三条実美、「済生館」と命名
13年 9月 ローレツ博士、済生館医学寮教頭兼館指導医に就任
22年 4月 山形市制施行
〈昭和〉
39年 7月 救急告示病院となる
41年 2月 前病院、全病棟移転完了
41年 12月 本館三層楼が文部省より重要文化財の指定を受ける
44年 12月 本館三層楼霞城公園内に移転復元完了 「山形市郷土館」となる
〈平成〉
元年 10月 現病院新築第1期工事着工
4年 7月 現病院新築第1期工事完成(本館1期)
4年 10月 病床数を469床(一般病床)、20床(伝染)にする
4年 11月 現病院第2期工事着工
5年 4月 病床数を575床(一般病床)とする
6年 10月 現病院第2期工事完成
8年 6月 エイズ治療拠点病院に指定される
9年 11月 地域災害医療センターに指定される
11年 4月 病床数を585床(一般病床)とする
15年 11月 地域医療支援病院の承認を受ける
18年 8月 地域がん診療連携拠点病院に指定される
29年 1月 病床数を528床(一般病床)とする
〈令和〉
6年 3月 新病院整備基本計画策定
▽新病院を整備します~健康医療先進都市の未来を創る拠点病院を目指して~
済生館の施設機能の抜本的な改善と強化、社会の変化に対応した医療の提供、そして旧大沼を含むエリアと連携したまちづくりを進めるため、令和6年3月に新病院整備基本計画を策定しました。今後、新病院の整備に向けてより具体的に検討していきます。
〈新病院が目指す主な機能・役割〉
・救急外来の拡張・機能の充実
・新興感染症対策の強化
・快適な療養環境の提供
・最新のデジタル技術の有効活用 など
※詳しくは、済生館ホームページへ。
〈令和5年12月時点のイメージ〉
※詳しくは本誌5ページをご覧ください。
※検討の進捗に合わせて変更となります
問合せ:済生館管理課
【電話】625-5555
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